◆民主主義国家が国会でやっている様な世界的合議体制。力を失っていつつもそれ(覇権指向)に固執する事で現状悪化モラトリアムに走る米国を結果としてこの中に引き込む事。その中でやはり経済やテクノロジー、政治体制的成熟度というものもあるので、それは力のある国がリードして行く面は必要であるかと思う。つまり、それが欧米日トライアングルでもあるが、現状の米国突出型では常にそうであったように機能を為さない。この変化を米国に促すもので、これを行う米国を何時でも受け入れる。しかし、いつまでも現状に固執するならば、それまで各国の協調である程度米国を引きずり落とす行動が必要。それが、現状の軍事先行から中東の混乱、紛争地域、波及するテロリズム、原油食料等異常高騰など金融システムのから経済に至る野方図な混乱を治めてゆく方向。地球という人類が存在する為に現状必要不可欠であるハコの保守保全。
そうするとここで、やはりヨーロッパと日本の存在・プレゼンスというものが非常に、大変重要になってくる。そうすると、やはり安倍晋三は良い布石をしていたものであると感じられる。坊ちゃんだ軟弱だとなじられた彼であるが、その坊ちゃんが為した事が、大きな変化の大きな一歩であった事に後の世は気付くかも知れない。彼があれ程までに執拗に、政権を揺さぶる工作に晒され続けた理由も併せて。
とにかくこれらには無論他の国地域、アジア、アフリカ、中南米、オセアニアにロシアから中東までだって、出来るだけ協力したいものである。基本的に人類の存亡そのものを念頭におくべき状態、地球というそのハコが破損しかかっている事自体への対策を講じていかねばならない現状において、紛争や戦争などというものは極めて邪魔なのだ。そもそも、宗教間、民族間の確執だとかも併せてそういった無用な争いが、ダウンスパイラルに激化しては憎悪に触れ、守るべき一線を越える度に、一体どれくらい人が生きる喜びや、そもそも生きる事自体を阻害され奪われているのだろうか。気付いて欲しいのがつまり、無用な紛争・戦争を起さない、といった事自体がその為の協力でもある。
そして、外交における協力。特に日欧は緊密にしたい。先進諸国として世界をリードしてゆくのに、経済的にも技術的にも政治体制的成熟度等としても、やはりそれくらいの大きなプレゼンスを持った地域である。特に、今のヨーロッパというのは大変魅力的でもあるものだ。イスラムとユダヤ、キリスト宗教の確執で人種的なそれとしても影を落としている部分は確かに、それは勿論ある。だが、古からついこの間まで、もう年がら年中戦争ばかりしていた苦い経験を乗り越えて、それはまだプロセス段階にもあるが、EUの様な非常に成熟した他国間共同体を構築して概ねに安定させている事は政治的功績として極めて大きい。元々そういう意図もあった訳だが、これらをもって経済規模から政治的プレゼンスまで底上げした。日本も頑張らねば、と感じさせられるし、とにかくお互いに善い影響を波及できる存在であると確信する訳である。
故に、お互い決して安易な妨害工作に乗ってはいけないし、よくよく理解して協力したいものだ。いや、しなければならないと思う。
こういった諸々の精神に共鳴するのは、何も米国内にはちっとも居ないのでなく、(多分)沢山いるのだという事も重要である。これらの先の結果、非常に近い未来に、現実的には日欧…米に、勿論力のある新興国も含めた健全なるリーダシップが望まれるものである。
また、軍事面に関してもその備えは当然必要になってくる。武は鍛え、備えるが使わないのが最上。日本に関して言えば、こういった精神を心と憲法に刻み、自衛軍の存在もはっきりとその行使範疇を定め制限し、無限の拡大解釈を産む現在の様ないい加減で、軍人を馬鹿にした様な状態を改善する事である。そして、国際協調の構造を共に構築してゆく事。EUに併せ、当然NATOとの関係もより緊密に計るべきだろう。そうして、世界レベルで核不拡散に併せて核軍縮まで計りたいものである(まあその辺も米国とロシアをどうにか動かさねばならない訳だが)。
そして経済。これもまた大変に諸々へ深くリンクしてくる。この後、総体的に海外から国内政としてもまた細かく幾分に触れるが、これが中東危機から現在の原油・食料価格の異常高騰、経済・金融不安にまで様々にリンクしている事が分かる。そして如何に米国が傲慢にこれらを振り回してきたか、皮肉にも(特に)現在の金融経済における信用収縮が、米国の姿そのものなのである。
さあ、何時までいい加減に何もかもを誤摩化して、「虚栄のかがり火」を焚き続けるのか。負の加速度に乗って。
もう、日欧、産油国、アジアもその他諸々、やや悪化プラスのモラトリアムを促してしまう無用な買い支えなどはせず、ある程度の覚悟をして米国債・証券なんかも売っちまえと思う。混乱する米国市場はリアルが見えて来るまで下がればいい。ダブついたドルは価値を下げて市場も収縮するが、つまりはそれが無茶や覇権指向の迷惑をやらせない事の原動力にもなってゆく。例えば、極々単的に言うならば、「金が無ければ戦争など出来ない」のだ。
軍事に詳しい方や歴史に詳しい方ならば分かっておられるだろうが(私はあんまり詳しく無いのでこう言うのもなんなのだが)、軍事力というのは経済や内政と完全に分離してあるのではない。軍事力を常に左右し支える大きなポイントが、財力、経済力であり、これを支えるのが内政である。兵站の最も内側として捉えられる。金の掛かる近代戦力となればなる程、そのウェイトは大きくなって来る。ハイ・テクノロジー仕様のミサイル一本作って飛ばし、戦闘機一機、巡洋艦一隻、空母一隻、それらを乗数にして同じくするのに一体どの位の膨大な金が掛かるか、皆分かっているはずだ。凄まじい戦費である。幾ら戦争やりたくても、財政が逼迫し、経済が混乱している状態では、「兵糧資金が無ければ戦なぞ出来ない」のだ。故に、今はむしろこれでいいのだろうと思う。
自国への利権やエゴをも当然含みながら、超イスラエル主義でアラブを撃滅せんと盲進し自らその泥沼にどんどんとハマっていってしまっている。中東危機。これに引き金を引くその超イスラエル主義の対アラブ「撃滅用」・米国軍事オプションをまず取り外してしまう事。余りに強力なテクノロジーと物量、これらをもって嬲り、報復の応酬、お互いが憎悪する事でどんどんと越えるべからざる一線を越え続ける。宗教と民族と利権が巨大に絡みあう規模において、まるで生存権を掛けてしまったかの様な敵意と憎悪のダウンスパイラルは、戦場におけるゲリラ戦術から遂にその越えるべからざる一線を越え、無制限のテロリズムにまで発展し染まってしまっている。最早、戦争のルールすらも無い。もう、何時までも鳴り止まない中東の悲鳴だ。
ここで、中東の互いに奪い合う聖地において敵に囲まれているとイスラエルが抱いている恐怖や、そのお互いの差別・逆差別的な部分を紐解いていかねばならないだろう。具体的には以前述べた通りだが、
(ユダヤ社会の差別とも逆差別とも言えるこれを融き、シンクロするキリスト社会のこれを融き、イスラム社会のそれも三者に融かねばならない。起源的に兄弟の様なそれらの宗教も、それは民族と同じく、何が上でも下でもなく。パレスチナの独立を認め、聖地はこれは彼ら皆全ての聖地なのだから、これを認め共有し誰もが巡礼出来る様にすべきでなかろうか。歴史と、この血で血を洗う無益な殺戮がそれを示していないだろうか。歴史的、宗教的に検証し冷静に分析確認する事も一方のアプローチとして必要であり、その歴史的なアナライズは認識による解消をも目指すべきでもある。そしてまた現実的なパワーバランスと、その衝突を避ける方針、それはこれら両面から集約されると思う。
ユダヤ・キリスト圏がアラブを叩きのめそうとすれば、アラブ圏は反作用としてこれまでと同じ様に過激な反撃に必ず出る。もう既に踏み外して互いに螺旋階段を転げ落ちているのだから。独立から、やがて緩やかな融和へ。例えばそれは、キリスト教圏におけるモデルだが、EUが出した一つの近代的な政治手法、知恵、答えでもある。それは永く時間もかかるかも知れない。しかし、一面、過激な行動に出ていたユダヤ・イスラエル<+サテライト・キリスト圏>がその矛を収めれば、反作用で過激な行動に出ていたアラブ圏の反撃の矛はどう考えても収められるものだ<現実面として重要なのは攻撃的諜報も抑える事が必要>。これは逆に表現しても同じである。過激な反撃によるイスラエル攻撃もなされない様に、NATOやUN軍によるパワー面での保護も必要と思われるが、これは過激な対アラブ攻撃がもうなされない事が同時に必要なのだ。パレスチナの独立を認める事は、イスラエルにとっても最大の安全保障となる。そしてその安定は須らく、イスラエルも含んだ中東における多くの、普通に生きたい人々の幸福になるのでないか。国際社会は、これを仲介し安定へと向け見守らねばならない。その為にも、国際協調構造を更に進展させなけらばならないだろう。例えば、UNは今のままの構造ではそれを為し得ない。ここで述べて来た世界的な構造変化と併せてこれも進めるべきだろう。)
また、UK(英国)・アイルランド、セルビア・コソボ、南ア共、インドネシア・アチェといった様な前項で挙げた紛争を乗り越えてきた地域の経験ある人材や、そもそも欧州という大きな規模でそれをやってきているEUヨーロッパや、出来る事があるならば勿論日本も、いや、世界各国がこの和平に出来る事を少しずつでも協力していくべきなのではないだろうか。
多極自立安定 世界協調構造 新たな目標へ
偉いものだ。市場経済という、今、彼らが原理主義的な域にまで無茶に漬け込んだせいでおかしくなってのたうち回るこれが、何かを変える強烈な一手ともなりそうだ。
そう、これまで述べて来た様に手は幾つもある。
進むべきだ。
まず無血開城の道へ
これら全てを活かし生かして、世界を救う為に
時は来れり
進め、新しい光射す未来へ
<08/7/31〜08/8/8:08/8/27僅かに改訂>
心得:武士道
武士、侍は御家存続を第一におきつつも、これが精神的な発展をみせ、時に名誉こそを最も尊ぶものとして戦った。
或る種、この武士道とは頽廃と言えもし、しかし神々しいまでの精神性とも言える。
時にその名誉こそもが例え世に報われないとしても、助けるべき存在と、そして己の心にこそ、その偽りなき名誉があるなら、その為に戦った。
武士道とは、一見無骨で野蛮な中世からの由来に見えて、そこで彼らが学問や宗教的な滋養をも吸収しつつ練り上げた、
精神そのものである。
武は鍛え、備えども使わぬが最上。心を鍛えるものでもある。
これが私の解釈だ。
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