米国株式市場について、今年末までで、S&P500種指数でこれが17%アップすると予想(祈祷)している米国エコノミストもいるようだ(この話題ではシティやリーマンの社員らしい)。まあ厚かましい事よ。一体どこにそんな要素があるのか。莫大損失、不良債権、含み損だらけで経済・金融失速、雇用統計悪化、インフレ、国の財政まで滅茶苦茶なくせに…。
念の為に言っておくならば、S&P500種指数とは「債券格付け」機関/投資情報会社として有名なスタンダード&プアーズ社が算出しているアメリカのニューヨーク市場の株式動向を示す株価指数の一つ。
もうインチキの臭いがまたプンプンしてくる。
で、まあ大体上記タイプのエコノミストは、世界中に自国、自分達に有利な参入の見込めない状況だと「構造改革」「改革」「グローバルスタンダード」とまたインチキをバラ撒く傾向がある類いである。上記の発言なりがそれを如実に顕すものだ。まーセコいし図々しい。
昨年末の予想を大幅に下回った事についても「我々の年初の予想通りに事が運ばなかったという事実は、必ずしも我々の方法論が無効である事を意味するものではない」
その他、インフレは直ぐに鈍化する、ドル高になる。
これはもう、祈祷だ。
ただ、とある新らしいヘッジファンドCEO(元債券ファンド大手マネージャー/アーマードウルフ/ジョン・ブリンジョルフソン)等は「んな訳ない」と切って捨てている。
「長期的にみてインフレ動向は非常に深刻な問題を抱え続けている。株式相場が、その悪影響を最も受ける事になる」
どう考えてもその通りだ。
これは、経済成長を伴うインフレならば何れも問題が無いが、スタグフレーション状態である。アップスパイラルではなくダウンスパイラルが懸念されるものだ。
また、上記上部の祈祷師達は、その予想が顧客の「大きな抵抗」に遭っている為、ドーナツを食べてそのプレッシャーと戦っているそうだ。
思わずこのセンテンスには吹き出してしまった。チャランポランでええ商売ですなというか、ちょっと面白いので一緒にドーナツ食べて話聞いてみたいが(大笑)
というか、米国自体の焦げ付きが半端ではないのだが、シティ、モルガン、リーマン、メリル等こういった投資グループ大手も軒並み煙を上げている。
担当者にはコメントを控える者も多い様だ。そりゃあ…何百何千億ドルも損出しゃなあ、、しかしまあ嘘ばかり言うより黙っている方がまだ誠実と言えようか…
格付けなど、このサブプライム・ショックで特に、それが如何に胡散臭いものであったかが露呈したものである。幾らでも「お手盛り可能」な雰囲気。実際、米国証券や公債、債券など明らかなる虚偽の高評価。しかもその高止まりとその為の工作、である。
あと、IMFなども実質的ドル支配の構造であるからその経済見通しだとかも、そう思って見ておいた方がいい。
つまり、「信用ならねえ」
IMFによると、何故か米国経済成長率が上方修正(一方で何故か日欧が下方修正/笑)予想だそうで、為替については「ドルは若干高め(過大評価)」であるそうだ。
第一、欧州が幾らサブプライムものを相当喰っているとしても米国を棚に上げて、何でユーロ/ドルでここまで異常なユーロ安(或いは円安)になるかが極めて胡散臭い動きである。何時だったか数ヶ月前に日欧米首脳によるドル為替介入(買支え)の密約とか言われていた辺りの効果もあろうか。大体、そこまで(欧州が)悪けりゃECB(欧州中央銀行)も利上げなんてしないだろう。
バークレイズ・キャピタルの為替ストラテジー世界責任者のデービッド・ウー氏(ロンドン在勤)は「対ドルでのユーロの劇的な下落に関し最も重要な点は他の市場からの裏付けがないことだ」と指摘。「過去 数年間のユーロ・ドル相場の典型的な要因のどれも、これほどの値動きを説明できない。このため市場参加者はテクニカル主導の動きだと結論付けている。この観点から、現在の動きは持続可能だとはみていない」と語った。
(ブルームバーグ)
そう。そういう事だ。
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