<Citigroup・FRB・財務長官・ブッシュトリオ>
ではまず再び、シティ。シティ・グループを観てみよう。
シティにはロバート・ルービン(Robert Edward Rubin)も在籍している。
ポジションは取締役・経営委員会会長(Chairman of the executive committee)。
この人物は元ゴールドマンCEO、そして元米財務長官。
1993年ゴールドマン退社、米政府入り。クリントン政権において経済政策担当大統領補佐官 兼 NEC(国家経済会議)委員長就任。
1995年財務長官就任。1999年退任、シティ入り。
Bill Rubin 左 John S. Reed、中 Sanford Weill、右 Robert Rubin
その他にも、このシティの取締役の面々を見てみると「ああ…なるほど」という感じだ。
Richard D. Parsons(Chairman , Time Warner inc.)
George David(Chairman & CEO of United Technologies Corp.)
Kenneth T. Derr(Chairman retired of Chevron Corp.)(※Chevron 油)
Robert L. Ryan(Chief financial officer , Retired , Medtoronic Inc. )(※Medtronic は医療関連グループ)
Franklin A Thomas(Consultant , TFF Study Group/formerly President of the Ford Foundation/ lawyer)(※TFF は南アフリカ支援NPO)
Judlth Rodin(President , Rockefeller Foundation)
その他、メキシコ銀行の会長だとか、ゼロックスのCEO、化学やテクノロジー、医療関係のチェアマンらが名を連ねている。
例えばこの間のAIG前CEOウィルムスタッドもこのシティの元幹部。
ここの所の米財務長官。
ロバート・ルービン《Robert Edward Rubin/1995〜1999》:上記の通り。ゴールドマン畑。グローバル。元ゴールドマンCEO。現シティ取締役。[※ビル・クリントン政権]
ローレンス・サマーズ《Lawrence Henry Summers/1999〜2001》:学者畑。元「世界銀行」上級副総裁。元ハーバード大学教授、元学長、財務長官退任後の2001年女性蔑視発言で退任。ルービンが長官時の財務副長官。重度の(ここで言う)グローバル論者とみえる。「世銀は公害(リスクの高い)企業を発展途上国に移転する事を推奨すべきだ」=(コストが安上がりだから)という「サマーズ・メモ」が有名。騒動を呼んだ。傲岸不遜で知られる。ハーバード時代同僚の黒人教授とも揉めており、先の女性蔑視といい、発展途上国へ公害を、といいどうも根っからのレイシストなのかとも感じられる。[※ビル]
ポール・オニール《Paul Henry O'neill/2001〜2002年末》:元アルコア(Alcoa inc. アルミ製品で有名)CEO。2000年退社。後、財務省入り。
この人物が長官を務めた時、当時から膨大だった米国財政赤字を解決する為に増税や歳出削減が必要だとの試算が財務省からは出ており、これが提出されるも翌2004年用の予算案からは削除されてしまっていたという。減税・財政出動要求に対して消極的であったために辞めさせられたとみられる。事実上の更迭。[※ジョージ・ブッシュ]
ジョン・スノウ《John W. Snow/2003〜2006》:The Business Round Table(BRT/日本における経団連みたいなもの)の元会長<1994〜1996>。2期目ブッシュ政権の財務長官。実質更迭により後任がその元ゴールドマンCEOのポールソン。チェイニーと親密であり、長官推薦は彼による。辞任の直後から、サーベラスの会長に就任。(◆link/synapse)[※ブッシュ]
ヘンリー・ポールソン《Henry Merritt Paulson/2006〜》:御存知ポールソン。ゴールドマン畑。元ゴールドマンCEO。6億ドル[※ブッシュ]
John Snow Lawrence Summers
一方で、FRB議長がここ3代
ポール・A・ボルカー《Paul A. Volcker/1979〜1987》
[※ジミー・カーター、ロナルド・レーガン]
アラン・グリーンスパン《Alan Greenspan/1987〜2006》
[※レーガン、パパ・ブッシュ、ビル、ブッシュ]
ベン・バーナンキ《Ben Shalom Bernanke/2006〜》
[※ブッシュ]
と、こうなっている。
左 Paul Volcker、中 Arthur Levitt、右 Rubin Greenspan、Bernanke
ブッシュ《George Walker Bush/2001〜現在》:
ブッシュ。元アーバスト・エネルギー(Arbusto Energy/Texas)、スペクタン7(Spectrum 7)、ハーケン・エネルギー(Harken Energy)CEO等。油。spectrum 7をArbusto Energy 、これをHarken Energyが買収。UBSがハーケン株をかなり買っていたそうな。後にサウジの投資家に売却。また、ハーケンでの株取引でブッシュはインサイダー取引き疑惑を持たれており、故に、SEC(米商品取引委員会)がハーケンの投資についてのフルレポートを発表する事を拒否した。一連の取引きで、ブッシュは60万ドルの投資に対して約1400万ドルの利益を得ている。
ディック・チェイニー《Richard Bruce Cheney/2001〜現在》:
現米副大統領。パパ・ブッシュ政権時の国防長官、PNACメンバー。湾岸戦争も主導、イラクもアフガンも当然。ラムズフェルドとの師弟関係。元ハリバートン(Halliburton Energy Services/in Texas)CEO(1995〜2000)。世界120カ国以上で営業する米資源産業。油。総資産約130億ドル。現CEOのDavid J. Leasar(4200万ドル)等と共にイラクやアフガン(戦争)で巨額の利益を得る。
ドナルド・ラムズフェルド《Donald Henry Rumsfeld》:
前国防長官(2001〜2006)、同じくPNACメンバー。フォード時代から一環して米政府要職に多々就いている。どちらかと言えば穏健路線のフォード、その部下だったものの彼等とは異なり、良く知られる様にイラク・アフガン及び中東などに対しても現ブッシュ政権下の超強硬論の中心的存在。General Instrument Corporation CEO(1990〜1993/エレクトロニック企業)、元 GIlead Sciences・Chairman(1997〜2001/医療製薬)、ジェラルド・フォード財団理事、元ソロモン顧問議会議長、元ABB重役(1990〜2001/スイスの電力・重工業巨大企業)。前述グリアド・サイエンシズは鳥インフルエンザ治療に使われていたあの「タミフル」開発企業で知られる。鳥インフルエンザ拡大により巨額の利益を上げた。また、ラムズフェルドは同社の株式を多数保有していた(by CNN)。ABBはクリントン政権末期に、例の対北朝鮮援助でKEDOに軽水炉を売っている。ラムズフェルドはよく覚えていないと発言している様だ。
追記:
上記snapのArthur Levittについて少しだけ。
Arthur Levitt:元SEC会長(1993〜2001)、現カーライル(Carlyle Group)・シニアアドバイザー(2001〜)。現AIG特別顧問(2005〜)。
SECは丁度ビルの政権時。ユダヤ系ブルックリン育ちとの事。米証券取引所会長もその昔に務めた。
ではまず再び、シティ。シティ・グループを観てみよう。
シティにはロバート・ルービン(Robert Edward Rubin)も在籍している。
ポジションは取締役・経営委員会会長(Chairman of the executive committee)。
この人物は元ゴールドマンCEO、そして元米財務長官。
1993年ゴールドマン退社、米政府入り。クリントン政権において経済政策担当大統領補佐官 兼 NEC(国家経済会議)委員長就任。
1995年財務長官就任。1999年退任、シティ入り。
Bill Rubin 左 John S. Reed、中 Sanford Weill、右 Robert Rubin
その他にも、このシティの取締役の面々を見てみると「ああ…なるほど」という感じだ。
Richard D. Parsons(Chairman , Time Warner inc.)
George David(Chairman & CEO of United Technologies Corp.)
Kenneth T. Derr(Chairman retired of Chevron Corp.)(※Chevron 油)
Robert L. Ryan(Chief financial officer , Retired , Medtoronic Inc. )(※Medtronic は医療関連グループ)
Franklin A Thomas(Consultant , TFF Study Group/formerly President of the Ford Foundation/ lawyer)(※TFF は南アフリカ支援NPO)
Judlth Rodin(President , Rockefeller Foundation)
その他、メキシコ銀行の会長だとか、ゼロックスのCEO、化学やテクノロジー、医療関係のチェアマンらが名を連ねている。
例えばこの間のAIG前CEOウィルムスタッドもこのシティの元幹部。
ここの所の米財務長官。
ロバート・ルービン《Robert Edward Rubin/1995〜1999》:上記の通り。ゴールドマン畑。グローバル。元ゴールドマンCEO。現シティ取締役。[※ビル・クリントン政権]
ローレンス・サマーズ《Lawrence Henry Summers/1999〜2001》:学者畑。元「世界銀行」上級副総裁。元ハーバード大学教授、元学長、財務長官退任後の2001年女性蔑視発言で退任。ルービンが長官時の財務副長官。重度の(ここで言う)グローバル論者とみえる。「世銀は公害(リスクの高い)企業を発展途上国に移転する事を推奨すべきだ」=(コストが安上がりだから)という「サマーズ・メモ」が有名。騒動を呼んだ。傲岸不遜で知られる。ハーバード時代同僚の黒人教授とも揉めており、先の女性蔑視といい、発展途上国へ公害を、といいどうも根っからのレイシストなのかとも感じられる。[※ビル]
ポール・オニール《Paul Henry O'neill/2001〜2002年末》:元アルコア(Alcoa inc. アルミ製品で有名)CEO。2000年退社。後、財務省入り。
この人物が長官を務めた時、当時から膨大だった米国財政赤字を解決する為に増税や歳出削減が必要だとの試算が財務省からは出ており、これが提出されるも翌2004年用の予算案からは削除されてしまっていたという。減税・財政出動要求に対して消極的であったために辞めさせられたとみられる。事実上の更迭。[※ジョージ・ブッシュ]
ジョン・スノウ《John W. Snow/2003〜2006》:The Business Round Table(BRT/日本における経団連みたいなもの)の元会長<1994〜1996>。2期目ブッシュ政権の財務長官。実質更迭により後任がその元ゴールドマンCEOのポールソン。チェイニーと親密であり、長官推薦は彼による。辞任の直後から、サーベラスの会長に就任。(◆link/synapse)[※ブッシュ]
ヘンリー・ポールソン《Henry Merritt Paulson/2006〜》:御存知ポールソン。ゴールドマン畑。元ゴールドマンCEO。6億ドル[※ブッシュ]
John Snow Lawrence Summers
一方で、FRB議長がここ3代
ポール・A・ボルカー《Paul A. Volcker/1979〜1987》
[※ジミー・カーター、ロナルド・レーガン]
アラン・グリーンスパン《Alan Greenspan/1987〜2006》
[※レーガン、パパ・ブッシュ、ビル、ブッシュ]
ベン・バーナンキ《Ben Shalom Bernanke/2006〜》
[※ブッシュ]
と、こうなっている。
左 Paul Volcker、中 Arthur Levitt、右 Rubin Greenspan、Bernanke
ブッシュ《George Walker Bush/2001〜現在》:
ブッシュ。元アーバスト・エネルギー(Arbusto Energy/Texas)、スペクタン7(Spectrum 7)、ハーケン・エネルギー(Harken Energy)CEO等。油。spectrum 7をArbusto Energy 、これをHarken Energyが買収。UBSがハーケン株をかなり買っていたそうな。後にサウジの投資家に売却。また、ハーケンでの株取引でブッシュはインサイダー取引き疑惑を持たれており、故に、SEC(米商品取引委員会)がハーケンの投資についてのフルレポートを発表する事を拒否した。一連の取引きで、ブッシュは60万ドルの投資に対して約1400万ドルの利益を得ている。
ディック・チェイニー《Richard Bruce Cheney/2001〜現在》:
現米副大統領。パパ・ブッシュ政権時の国防長官、PNACメンバー。湾岸戦争も主導、イラクもアフガンも当然。ラムズフェルドとの師弟関係。元ハリバートン(Halliburton Energy Services/in Texas)CEO(1995〜2000)。世界120カ国以上で営業する米資源産業。油。総資産約130億ドル。現CEOのDavid J. Leasar(4200万ドル)等と共にイラクやアフガン(戦争)で巨額の利益を得る。
ドナルド・ラムズフェルド《Donald Henry Rumsfeld》:
前国防長官(2001〜2006)、同じくPNACメンバー。フォード時代から一環して米政府要職に多々就いている。どちらかと言えば穏健路線のフォード、その部下だったものの彼等とは異なり、良く知られる様にイラク・アフガン及び中東などに対しても現ブッシュ政権下の超強硬論の中心的存在。General Instrument Corporation CEO(1990〜1993/エレクトロニック企業)、元 GIlead Sciences・Chairman(1997〜2001/医療製薬)、ジェラルド・フォード財団理事、元ソロモン顧問議会議長、元ABB重役(1990〜2001/スイスの電力・重工業巨大企業)。前述グリアド・サイエンシズは鳥インフルエンザ治療に使われていたあの「タミフル」開発企業で知られる。鳥インフルエンザ拡大により巨額の利益を上げた。また、ラムズフェルドは同社の株式を多数保有していた(by CNN)。ABBはクリントン政権末期に、例の対北朝鮮援助でKEDOに軽水炉を売っている。ラムズフェルドはよく覚えていないと発言している様だ。
追記:
上記snapのArthur Levittについて少しだけ。
Arthur Levitt:元SEC会長(1993〜2001)、現カーライル(Carlyle Group)・シニアアドバイザー(2001〜)。現AIG特別顧問(2005〜)。
SECは丁度ビルの政権時。ユダヤ系ブルックリン育ちとの事。米証券取引所会長もその昔に務めた。
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