<経済・政策、その他政府通貨発行権等も>
「続・対位法」より続く。
ところで、
日本については、どうもマネーサプライは何故か引き締めを続けているようだ。
デフレだったんだからサプライは緩和で良いはずで、しかし政策金利がゼロ状態の超低金利なので、やはりそっちを動かずべきなのだ。
ただし量的緩和はやってはみたものの、市中銀行はその資金を民間企業への融資には回さず、国債(日本のね)や米国債やユーロ債購入にばかり回していた。買いオペだろうから、一体何をやっているのかという状態でほとんど意味が無い。
金利はこの超低金利政策が明らかな原因で、(緩和は民間投資誘発効果があるが、世界市場とのリンクで)むしろ資金/投資が海外へ逃げている(※これが俗に言う「円キャリートレード」。低金利の市場から資金を借用し、他の更に高いリターンを望める市場への投資に利用する。つまり、現在破綻した米国発ウォール街詐欺経済のキーであったハイレバレッジ債務雪達磨方式が思い切り作用した。)。逃がしているのだ。わざわざ。基本的にシニョレッジを行使する事をほとんどやらずに国債発行のみで対応してきたからか、と。
つまり実質経済力を、実に様々な要素によって、「わざわざ」押さえ込んでいる。
財政政策でいじり、財政出動、財政出動と常態化した事で(しかもサプライは国債のみに依存)対象業界を肥大化させダブつかせ、以前示した馬鹿公式で累積債務を増やした事で実質市中金利も高止まりし民間投資は冷える。政策金利は超低金利化させた事で、せっかくの資金がむしろ海外へ逃げる。呼び込みたいからと、「三角合併」等の様な極めて怪しげなグローバルスタンダード(まやかしのアメリカンスタンダード)を受け入れようかと惑い(※ヨーロッパはむしろ「規制」している。)。とにかく何でもかんでも規制緩和して参入させろ、とほとんどそう言っているに過ぎないそれらの表向きの美辞麗句に惑い。まあ、放火泥棒たる所以の一。
(※ただし、竹中らの言う事に一理ありその通りだと思う事はたまにある。しかし、総体的に見てそれなりに分かってくれば、そのあまりの露骨さに、実に彼は一部の悪い「金の虫みたいな」アメリカ国民なのだろうかと感じさせられてくる。総じて「やり過ぎ市場原理主義」だが、驚く程に、ほとんどアメリカの代弁ばかりしている。その為になら平気で日本口撃もやる。しかも、その総体的な方向は、諸々にリンクして実に世界を苦しめている。カミソリと呼ばれたそうだが、せっかくの良い頭を何の為に使っているんだと腹が立って来るものだ。)
ただ、実際の数字を各国のものと比較して見たいものであるが、(と、これも大体書いていた7月8月辺りの時点だが)あんまり出てこない。基本的に各国、それらはあまり公表したくない数字なのだろうか。マネーサプライでも、シニョレッジの部分である。
とりあえず、米国がインチキな程に刷りまくっているのは間違いない。
恐らく最近に減税だ財政出動だと根本を正さずにガンガン打っているモルヒネも、マネーサプライでもこの辺りじゃなかろうかと述べていた訳である。ただ、国債も相当刷っている、というかあそこのサプライはとにかく無茶苦茶だ。1年程でもう2兆ドルオーバーとか。
仕方がない場合もあるはあるのだが、基本的に誤った部分は何も正さず、無茶苦茶やりながら国民に皺寄せ、伏魔殿構造のあらゆる手段をもって世界を苦しめ、負の加速度付きモラトリアムでのこのふざけた対応のままでは許されるものではないだろう。一体何を信用しろというのか、馬鹿馬鹿しい
ここで、
これまで述べて来ていた政策関連の用語や意味を簡単に纏めておく。
所々実状への思索が混じるが、まあその辺も気にしないで欲しい。
デフレ状況:
デフレは実質金利の上昇をも意味する=物価下落=通貨価値上昇=引締的。
逆にインフレは実質金利の下落=物価上昇=通貨価値下落=緩和的。
マネーサプライ引締めは間違い。
引締めは実質金利上昇である。金利ならば緩和、利下げでインフレ圧力になる。
ただし、超低金利状態である場合、金利目標としての緩和方向は弾力性を失っている。
クラウディングアウト:
財政支出の増大が民間投資を圧迫。
大量の新発国債が市中金利を上昇させ、金利上昇は投資を抑制する。
(つまり財政政策での支出増は金融緩和とミックスすると効果が大。逆をやれば当然、相殺して効果が無くなってしまう。ただし、これは供給力に余剰部分《資本余り、市中金利低迷。失業率上昇など》がある場合のみで、これを越えると実質GDP増大でなく名目成長率上昇、つまりインフレのみが起こる。)
財政政策:
歳入:増税=景気抑制効果/減税=景気増進効果。※ただしインフレ/デフレ、財政状況やその他の要素を鑑みねばならない。
歳出:公共投資:不況下では効果的にGDP増加や失業率低下の効果をもたらす。しかし不況下でない状態での恒常的なものは、投資対象業界をダブつかせて効率性も下げ、経済活性を失わせる。ましてや財政赤字を常態化させてしまうので、決して乱用すべきものではない。
日銀金融政策(量的):買いオペ=緩和=市中金利下げ/売りオペ=引締め=市中金利上げ
実質経済成長:生産増大ベース
名目経済成長:物価高、つまりインフレベース
さて戻って、
デフレーターでは08でもまだマイナス。
ただしCPIなどは上昇しており、明らかに消費者生活は脅かされ、製造業や運送業中心に急激なコスト増を喰らっている(これが価格に反映される)。世界的に経済・金融不況、つまり後退しているスタグフレーションの様な状態。ややこしい
米国経済金融は信用を著しく落とし、つまり米国の虚栄が剥がれた事により、ガンガン供給したドルがダブついている。
金が無くなっている訳でなくダブついているのであり、どこに投資してよいのかマーケットは行き先を見失い、或いはヒステリックな状態に落ち入り、(中東危機、それに基づく、更に新興国需要増大などに関与する供給不安など)最もその存在が確実である、現世界が依存している化石燃料等エネルギーと食料などの先物へ回避集中した。これに対する規制が現在の世界にはなく、行き過ぎた市場原理主義の実体が明らかになる。上記の様に、原油・食料価格は異常高騰し、結局人間の(消費/生存)生活や経済すらをも脅かしている。
とりあえず、日本はちゃんとした世界各国の数字やケースも用意して分析し、
恐らく多分に少ないであろうマネーサプライ、中でも、シニョレッジ通貨発行を検討すべきだろう。これ以上の新発赤字国債発行による財政出動(サプライ)は以前から述べた通り絶対に駄目だ。また、これまで何故かシニョレッジを使わず国債発行にばかり依存したマネーサプライが財政状況を悪化させた面は恐らく少なくないのだろう。
懸念としては、当然の事であるが通貨発行の濫用は通貨価値の下落をもたらす(まあ、米国なんかはこれも含めてやり過ぎ。しかも現状ではあらゆる面においてインチキ誤摩化してこれを高止まりさせてきた。実に虚栄的な極みの姿。つまり実体が無い)。これは、インフレをもたらす。濫用で超過の場合はハイパーインフレが懸念されるものである。
ただし、日本の場合、サプライはデフレ状況にあって何故か引き締められてきていたのであり、現状ではデフレーターもマイナスである(※7月辺りの時点)。つまりデフレを脱却している訳でなく、サプライの観点からもシニョレッジはやって良いかと思われる。しかしながらだ、邪魔なのが現状の世界的なスタグフレーション状態である。景気は後退しているのにインフレが進んでいる。
その最大要因が、全世界が困り果てている原油等資源・食料価格の異常高騰だ。
欧州はそのインフレ圧力、インフレを嫌って一時利上げした(が後の米国余波で利下げに転じる)。日本でも、デフレ脱却がなされずにピンポイントな異常高騰から全体にインフレ圧力がかかっている。まあ、米国は、、、何遍も述べて来たので端折る。
新興国から貧しい国は、辛い。景気後退からインフレなのだから。ハイリスク/ハイリターンの新興投資熱にも一気に冷や水を被せるものでもある。そら当然だろう。現在のマーケットは信用不安から混乱しているのだから。
結局の所、実質力(技術/革新/効率性/ガバナンス等)、中身内容、リアルのあるモノがこの状況にあっては信頼を得るはずだ。
ただ、リアルとは言っても人の生に直結する原油や食料など最低限な現物先物への投機は世界が協調してこれを制限しないと、何度も言うが本末転倒、滅茶苦茶になると指摘してきたのである。
財政再建方向で間違っていない。
そしてそれは経済成長を放棄する事を意味していないと指摘してきた。
それは財政の改善が通貨や経済・金融の信用度を向上させる。あと、要は歳出ウェイトが経済成長の鍵を握っている。無論、革新や為替などの関連性もあるが、むしろそれらはおまけについてきたらいいなあ、という程度に考えて底上げするのである。
財政再建における方向として、プライマリーバランスの黒字化は必須。
その上で、債務償還の為に、世間で議論される先に挙げた方法、国家ファンドが、色々な意味で(※参照を)なかなか面白いかも知れないとしたのであり、それを補完する別の方法としてシニョレッジ通貨発行も成る程あってよいかと思う。
とにかく、利払いをでかくするばかりである馬鹿公式借金をとっとと減らしたい。その上で、焼け石に水の様な特会ストック償却は絶対に駄目だ。
つまり利払い償還の為にちょっぴり、なんてのでは全く意味がない。ましてや、単年度の一般会計予算や補正にそんなものを使ってしまおうというのは、実に馬鹿らしい方法である。極めて刹那的で、まるでその馬鹿公式で借金雪だるまの様に阿呆になってしまう。絶対に駄目だ。
あと、正直なところ、対外債権もこれに使いたいのである。
何しろ日本は世界最大の債権国であり額にして250兆円からあるのだから。
無論、これは本来行使してよいものであるが、それで債務該当国が大変困ってしまっては「気の毒」ではあり、お互いに助け合わねばならない部分は鑑みなければならない。米国の様な、極めて自分勝手なエゴをもって世界中を掻き回す所からは、実に償還をせまりたいものだが。「売りたいなあ」とね。
現状では完全に、その本来ある、棚にしまわれている伝家の宝刀を抜く時である。元々実体経済規模より市場も割安化があり、規模にリミッターが掛かっていた、そしてこれまでサプライは完全に公債依存でやってきた。これまでそこに完全に寄っていた事も累積債務増大に繋がっている。世界経済はこの混乱下で円は求められ、世界的に景気後退局面で資金も回らない、日本はサブ・プライム関連に突っ込んでいなかった為にその辺の損益拡大はどうという事はないが余波で停滞している部分もあり、資金を回したい。つまり完全に行使すべき時だ。
円高傾向は、政府通貨発行権によるサプライがなされる事が緩和、
この大供給は市中国債買取り等を行い法的・行政的に可能なら前倒しで償還してしまう事。これで量的緩和と財政健全化両面が進む。極めて世界的な情勢、日本の情勢と実態に併せたタイムリーなもの。
規模は、10兆円20兆円位で考えていいのではなかろうか。
この内、どうしても他に必要な予算に対して1割程度回しても良かろうが、8割9割は国債償還方向に回さねばならない。そしてこれを買オペでやる事でサプライが為される様になるのだ。1割の内、やるべきは下らないバラ撒きなどでなく、中小零細企業への貸し渋り対策等へ主に使う事。8、9割の対策でサプライ緩和が相乗効果を産むだろう。
その間も、この後に載せるが税制についても改革を行わねばならない。
財政配分も同じで、何れを行うにも必要な所、先を見た分野への費用対効果を考えながらスライドさせ、無駄はカットして他への財源を確保する事は必ずやらねば、これから述べる税制大改革にも説得力が失われる。
そして、
その税制を捉えながら、また為替やインフレ傾向をも鑑みながら、
出来るだけ早くこの再建かつサプライを進める。
継続して考える手法だが、
この状況下にあって金利が低いうちに出来るだけ早く、出来るだけ多く償還を済ませておきたいという意味である。
為替でも充分に緩和が効き、インフレ傾向が進む頃合いに、
政策金利をいよいよ上げる。
資金も回る様になり景気回復もはかられ、
バランスがとれいよいよ良くなって来るだろう。
◆歳出歳入/バランス/ウェイトを改革する(これにより経済活性や前向きな刺激を。また、社会保障政策/財源確保の方式を大改革する。)。プライマリーバランスの黒字化は必須。国家ファンド、債権やシニョレッジ通貨発行等での財政再建における債務償還を、状況を鑑みつつ素早く進めて行く。借換がどうのとかは調整して可能ならば前倒して償還してしまう。
世界的ではあるが(スタグフレーション下にある)インフレ圧力は邪魔。原油・食料異常高騰、これは世界各国で協調し解決を計らねばならない。デフレーターはマイナス。つまり日本の場合サプライはむしろ必要。シニョレッジは効く。この場合、シニョレッジによる買いオペ(国債買取り償還)を行う。これを出来る限り大きな単位で進めながら累積債務を大きく減らし、サプライ緩和によるインフレ傾向が強まる時、ギリギリまで待ってゼロ金利解除、つまり政策金利を上げる。デフレとサプライ不足解消、経済の活性も見込めるのでないか、利上げ、超低金利による円キャリー防止、これらに財政圧迫の改善、財政再建の前進、国債の信用度が好感・安心感を産む。通貨価値もファイナンスする。
<2008/7から8月辺りに主に。2008/11/1やや改訂、4日追記>
「続・対位法」より続く。
ところで、
日本については、どうもマネーサプライは何故か引き締めを続けているようだ。
デフレだったんだからサプライは緩和で良いはずで、しかし政策金利がゼロ状態の超低金利なので、やはりそっちを動かずべきなのだ。
ただし量的緩和はやってはみたものの、市中銀行はその資金を民間企業への融資には回さず、国債(日本のね)や米国債やユーロ債購入にばかり回していた。買いオペだろうから、一体何をやっているのかという状態でほとんど意味が無い。
金利はこの超低金利政策が明らかな原因で、(緩和は民間投資誘発効果があるが、世界市場とのリンクで)むしろ資金/投資が海外へ逃げている(※これが俗に言う「円キャリートレード」。低金利の市場から資金を借用し、他の更に高いリターンを望める市場への投資に利用する。つまり、現在破綻した米国発ウォール街詐欺経済のキーであったハイレバレッジ債務雪達磨方式が思い切り作用した。)。逃がしているのだ。わざわざ。基本的にシニョレッジを行使する事をほとんどやらずに国債発行のみで対応してきたからか、と。
つまり実質経済力を、実に様々な要素によって、「わざわざ」押さえ込んでいる。
財政政策でいじり、財政出動、財政出動と常態化した事で(しかもサプライは国債のみに依存)対象業界を肥大化させダブつかせ、以前示した馬鹿公式で累積債務を増やした事で実質市中金利も高止まりし民間投資は冷える。政策金利は超低金利化させた事で、せっかくの資金がむしろ海外へ逃げる。呼び込みたいからと、「三角合併」等の様な極めて怪しげなグローバルスタンダード(まやかしのアメリカンスタンダード)を受け入れようかと惑い(※ヨーロッパはむしろ「規制」している。)。とにかく何でもかんでも規制緩和して参入させろ、とほとんどそう言っているに過ぎないそれらの表向きの美辞麗句に惑い。まあ、放火泥棒たる所以の一。
(※ただし、竹中らの言う事に一理ありその通りだと思う事はたまにある。しかし、総体的に見てそれなりに分かってくれば、そのあまりの露骨さに、実に彼は一部の悪い「金の虫みたいな」アメリカ国民なのだろうかと感じさせられてくる。総じて「やり過ぎ市場原理主義」だが、驚く程に、ほとんどアメリカの代弁ばかりしている。その為になら平気で日本口撃もやる。しかも、その総体的な方向は、諸々にリンクして実に世界を苦しめている。カミソリと呼ばれたそうだが、せっかくの良い頭を何の為に使っているんだと腹が立って来るものだ。)
ただ、実際の数字を各国のものと比較して見たいものであるが、(と、これも大体書いていた7月8月辺りの時点だが)あんまり出てこない。基本的に各国、それらはあまり公表したくない数字なのだろうか。マネーサプライでも、シニョレッジの部分である。
とりあえず、米国がインチキな程に刷りまくっているのは間違いない。
恐らく最近に減税だ財政出動だと根本を正さずにガンガン打っているモルヒネも、マネーサプライでもこの辺りじゃなかろうかと述べていた訳である。ただ、国債も相当刷っている、というかあそこのサプライはとにかく無茶苦茶だ。1年程でもう2兆ドルオーバーとか。
仕方がない場合もあるはあるのだが、基本的に誤った部分は何も正さず、無茶苦茶やりながら国民に皺寄せ、伏魔殿構造のあらゆる手段をもって世界を苦しめ、負の加速度付きモラトリアムでのこのふざけた対応のままでは許されるものではないだろう。一体何を信用しろというのか、馬鹿馬鹿しい
ここで、
これまで述べて来ていた政策関連の用語や意味を簡単に纏めておく。
所々実状への思索が混じるが、まあその辺も気にしないで欲しい。
デフレ状況:
デフレは実質金利の上昇をも意味する=物価下落=通貨価値上昇=引締的。
逆にインフレは実質金利の下落=物価上昇=通貨価値下落=緩和的。
マネーサプライ引締めは間違い。
引締めは実質金利上昇である。金利ならば緩和、利下げでインフレ圧力になる。
ただし、超低金利状態である場合、金利目標としての緩和方向は弾力性を失っている。
クラウディングアウト:
財政支出の増大が民間投資を圧迫。
大量の新発国債が市中金利を上昇させ、金利上昇は投資を抑制する。
(つまり財政政策での支出増は金融緩和とミックスすると効果が大。逆をやれば当然、相殺して効果が無くなってしまう。ただし、これは供給力に余剰部分《資本余り、市中金利低迷。失業率上昇など》がある場合のみで、これを越えると実質GDP増大でなく名目成長率上昇、つまりインフレのみが起こる。)
財政政策:
歳入:増税=景気抑制効果/減税=景気増進効果。※ただしインフレ/デフレ、財政状況やその他の要素を鑑みねばならない。
歳出:公共投資:不況下では効果的にGDP増加や失業率低下の効果をもたらす。しかし不況下でない状態での恒常的なものは、投資対象業界をダブつかせて効率性も下げ、経済活性を失わせる。ましてや財政赤字を常態化させてしまうので、決して乱用すべきものではない。
日銀金融政策(量的):買いオペ=緩和=市中金利下げ/売りオペ=引締め=市中金利上げ
実質経済成長:生産増大ベース
名目経済成長:物価高、つまりインフレベース
さて戻って、
デフレーターでは08でもまだマイナス。
ただしCPIなどは上昇しており、明らかに消費者生活は脅かされ、製造業や運送業中心に急激なコスト増を喰らっている(これが価格に反映される)。世界的に経済・金融不況、つまり後退しているスタグフレーションの様な状態。ややこしい
米国経済金融は信用を著しく落とし、つまり米国の虚栄が剥がれた事により、ガンガン供給したドルがダブついている。
金が無くなっている訳でなくダブついているのであり、どこに投資してよいのかマーケットは行き先を見失い、或いはヒステリックな状態に落ち入り、(中東危機、それに基づく、更に新興国需要増大などに関与する供給不安など)最もその存在が確実である、現世界が依存している化石燃料等エネルギーと食料などの先物へ回避集中した。これに対する規制が現在の世界にはなく、行き過ぎた市場原理主義の実体が明らかになる。上記の様に、原油・食料価格は異常高騰し、結局人間の(消費/生存)生活や経済すらをも脅かしている。
とりあえず、日本はちゃんとした世界各国の数字やケースも用意して分析し、
恐らく多分に少ないであろうマネーサプライ、中でも、シニョレッジ通貨発行を検討すべきだろう。これ以上の新発赤字国債発行による財政出動(サプライ)は以前から述べた通り絶対に駄目だ。また、これまで何故かシニョレッジを使わず国債発行にばかり依存したマネーサプライが財政状況を悪化させた面は恐らく少なくないのだろう。
懸念としては、当然の事であるが通貨発行の濫用は通貨価値の下落をもたらす(まあ、米国なんかはこれも含めてやり過ぎ。しかも現状ではあらゆる面においてインチキ誤摩化してこれを高止まりさせてきた。実に虚栄的な極みの姿。つまり実体が無い)。これは、インフレをもたらす。濫用で超過の場合はハイパーインフレが懸念されるものである。
ただし、日本の場合、サプライはデフレ状況にあって何故か引き締められてきていたのであり、現状ではデフレーターもマイナスである(※7月辺りの時点)。つまりデフレを脱却している訳でなく、サプライの観点からもシニョレッジはやって良いかと思われる。しかしながらだ、邪魔なのが現状の世界的なスタグフレーション状態である。景気は後退しているのにインフレが進んでいる。
その最大要因が、全世界が困り果てている原油等資源・食料価格の異常高騰だ。
欧州はそのインフレ圧力、インフレを嫌って一時利上げした(が後の米国余波で利下げに転じる)。日本でも、デフレ脱却がなされずにピンポイントな異常高騰から全体にインフレ圧力がかかっている。まあ、米国は、、、何遍も述べて来たので端折る。
新興国から貧しい国は、辛い。景気後退からインフレなのだから。ハイリスク/ハイリターンの新興投資熱にも一気に冷や水を被せるものでもある。そら当然だろう。現在のマーケットは信用不安から混乱しているのだから。
結局の所、実質力(技術/革新/効率性/ガバナンス等)、中身内容、リアルのあるモノがこの状況にあっては信頼を得るはずだ。
ただ、リアルとは言っても人の生に直結する原油や食料など最低限な現物先物への投機は世界が協調してこれを制限しないと、何度も言うが本末転倒、滅茶苦茶になると指摘してきたのである。
財政再建方向で間違っていない。
そしてそれは経済成長を放棄する事を意味していないと指摘してきた。
それは財政の改善が通貨や経済・金融の信用度を向上させる。あと、要は歳出ウェイトが経済成長の鍵を握っている。無論、革新や為替などの関連性もあるが、むしろそれらはおまけについてきたらいいなあ、という程度に考えて底上げするのである。
財政再建における方向として、プライマリーバランスの黒字化は必須。
その上で、債務償還の為に、世間で議論される先に挙げた方法、国家ファンドが、色々な意味で(※参照を)なかなか面白いかも知れないとしたのであり、それを補完する別の方法としてシニョレッジ通貨発行も成る程あってよいかと思う。
とにかく、利払いをでかくするばかりである馬鹿公式借金をとっとと減らしたい。その上で、焼け石に水の様な特会ストック償却は絶対に駄目だ。
つまり利払い償還の為にちょっぴり、なんてのでは全く意味がない。ましてや、単年度の一般会計予算や補正にそんなものを使ってしまおうというのは、実に馬鹿らしい方法である。極めて刹那的で、まるでその馬鹿公式で借金雪だるまの様に阿呆になってしまう。絶対に駄目だ。
あと、正直なところ、対外債権もこれに使いたいのである。
何しろ日本は世界最大の債権国であり額にして250兆円からあるのだから。
無論、これは本来行使してよいものであるが、それで債務該当国が大変困ってしまっては「気の毒」ではあり、お互いに助け合わねばならない部分は鑑みなければならない。米国の様な、極めて自分勝手なエゴをもって世界中を掻き回す所からは、実に償還をせまりたいものだが。「売りたいなあ」とね。
現状では完全に、その本来ある、棚にしまわれている伝家の宝刀を抜く時である。元々実体経済規模より市場も割安化があり、規模にリミッターが掛かっていた、そしてこれまでサプライは完全に公債依存でやってきた。これまでそこに完全に寄っていた事も累積債務増大に繋がっている。世界経済はこの混乱下で円は求められ、世界的に景気後退局面で資金も回らない、日本はサブ・プライム関連に突っ込んでいなかった為にその辺の損益拡大はどうという事はないが余波で停滞している部分もあり、資金を回したい。つまり完全に行使すべき時だ。
円高傾向は、政府通貨発行権によるサプライがなされる事が緩和、
この大供給は市中国債買取り等を行い法的・行政的に可能なら前倒しで償還してしまう事。これで量的緩和と財政健全化両面が進む。極めて世界的な情勢、日本の情勢と実態に併せたタイムリーなもの。
規模は、10兆円20兆円位で考えていいのではなかろうか。
この内、どうしても他に必要な予算に対して1割程度回しても良かろうが、8割9割は国債償還方向に回さねばならない。そしてこれを買オペでやる事でサプライが為される様になるのだ。1割の内、やるべきは下らないバラ撒きなどでなく、中小零細企業への貸し渋り対策等へ主に使う事。8、9割の対策でサプライ緩和が相乗効果を産むだろう。
その間も、この後に載せるが税制についても改革を行わねばならない。
財政配分も同じで、何れを行うにも必要な所、先を見た分野への費用対効果を考えながらスライドさせ、無駄はカットして他への財源を確保する事は必ずやらねば、これから述べる税制大改革にも説得力が失われる。
そして、
その税制を捉えながら、また為替やインフレ傾向をも鑑みながら、
出来るだけ早くこの再建かつサプライを進める。
継続して考える手法だが、
この状況下にあって金利が低いうちに出来るだけ早く、出来るだけ多く償還を済ませておきたいという意味である。
為替でも充分に緩和が効き、インフレ傾向が進む頃合いに、
政策金利をいよいよ上げる。
資金も回る様になり景気回復もはかられ、
バランスがとれいよいよ良くなって来るだろう。
◆歳出歳入/バランス/ウェイトを改革する(これにより経済活性や前向きな刺激を。また、社会保障政策/財源確保の方式を大改革する。)。プライマリーバランスの黒字化は必須。国家ファンド、債権やシニョレッジ通貨発行等での財政再建における債務償還を、状況を鑑みつつ素早く進めて行く。借換がどうのとかは調整して可能ならば前倒して償還してしまう。
世界的ではあるが(スタグフレーション下にある)インフレ圧力は邪魔。原油・食料異常高騰、これは世界各国で協調し解決を計らねばならない。デフレーターはマイナス。つまり日本の場合サプライはむしろ必要。シニョレッジは効く。この場合、シニョレッジによる買いオペ(国債買取り償還)を行う。これを出来る限り大きな単位で進めながら累積債務を大きく減らし、サプライ緩和によるインフレ傾向が強まる時、ギリギリまで待ってゼロ金利解除、つまり政策金利を上げる。デフレとサプライ不足解消、経済の活性も見込めるのでないか、利上げ、超低金利による円キャリー防止、これらに財政圧迫の改善、財政再建の前進、国債の信用度が好感・安心感を産む。通貨価値もファイナンスする。
<2008/7から8月辺りに主に。2008/11/1やや改訂、4日追記>
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