今月初め、オルメルトの汚職疑惑も伴いその経緯はよく知らないが、彼は首相職を辞任し、
イスラエルに新たな首相が産まれるとの事でどんな人なのかと思えば、何と女性らしい。いや、性別は別にどうでもよい所なのだが、やはり少々珍しいというか珍しかったので。何にせよイスラエルを良い方向へ導く人物であれば良いのだが、と願うものである。何しろ中東はもうずっと泥沼で、イランやシリアやパレスチナだレバノンだと先鋭的な対立や緊張状態が存在する。そして前から述べる通り、中東の混乱にはそのイスラエルや、サテライトする米国を中心としたキリスト圏の行いやエゴイズムにも大きく非があり、かといってイスラムにその非がないのかと言えばそうでもなく、千年の争いは延々と続きながらその何故すらが血に塗れ、戦う理由もただ憎しみや欲やエゴ、怒りに掻き消され、とにかく何人だろうが、その命が易々と失われていく。
歴史的な背景や他の面から、僅かながら、拙い思いを記した、その考えは今でも変わらない。
だから、やはりイスラエルも変わらねばならない所が多くある。そう思う。
今、世界の地勢的不安の極、その大きな一つである中東の安定は、イスラエルの変化にも大きく掛かっており、特に米軍、またイスラエル軍によるハイテク兵器での圧殺に、諜報工作ミックスの混乱誘発をストップせねば、文明や生存そのものの危機を感じるイスラム社会の激怒から発するテロリズムは決して止まない。
今その辺りが、まだ混乱は続いている様だがそれでもマシになってきた反面、怒りの炎はアフガンやパキスタン方面へ拡散している。
イスラエルはまず、(うちもそうだが)国内政治安定とパレスチナ和平である。
そして無益な中東紛争を止め、介入侵略する米軍を止め、
新たなる未来へ、世界多極自立安定においてまた必要とされる世界協調構造、また増加する人類そのものを養えるだけの資源技術にエネルギー技術開発、食料増産に、そういった無駄を省く成熟した政治体制を目指す、そういった新たなる壮大な夢を見ようと、伝えたい。
無駄に争い命を失うよりも、その為に全力を上げる世界は、きっと素晴らしい。そしてきっとやれる。
その未来へ進む為に必要とされる世界協調構造は、当面必ず必要であると思われる中東の仲介と、現実的な軍事的保護を用意し、お互いにその中東が平穏であれる様に見守らねばならない。
パレスチナとの和平、元々源流を同じくする宗教の、皆の聖地としてエルサレムも、誰もが巡礼出来る様にするべきだと思う。
パレスチナの独立を認める事は、必ずイスラエルの最大の安全保障になる。
そんな明るい未来は、きっと迎えられる。
連立組閣作業に手間取っている様だが、
このリブニ氏はそのパレスチナ和平、穏健路線を主張している。
是非とも頑張って欲しいものだ。
リブニ外相が勝利宣言 イスラエル与党党首選
【カイロ=村上大介】17日に投票されたイスラエル与党第一党、中道右派カディマの党首選で、地元メディアは出口調査をもとに、女性のツィピ・リブニ外相(50)が他の候補を抑えて勝利を確実にしたと伝えた。リブニ氏は同日夜(日本時間18日午前)、これを受けてテルアビブで勝利宣言し、辞意を表明しているオルメルト首相もリブニ氏に党首当選を祝う電話をした。地元テレビ局チャンネル2の出口調査によると、リブニ氏が48%を獲得、37%だったモファズ運輸相を大きく引き離した。他の2人の候補はともに7%程度だった。他のテレビ局の調査でもリブニ氏が47~49%を獲得したとの結果がでており、同氏は、当選に必要な40%を超えて当選を決める見通しとなった。正式な即日開票の結果は、18日未明にも発表される。
リブニ氏は当選を受けて、連立交渉に入る。しかし、連立与党のユダヤ教超正統派の宗教政党シャスのイシャイ党首は、パレスチナ和平交渉をめぐり、エルサレム問題で譲歩をしないようリブニ氏に要求、「われわれの条件を受け入れない限り連立には応じない」とさっそく脅しをかけており、第一党といっても29議席(国会定数120)のカディマを率いることになったリブニ氏にとって、連立交渉は最初の関門となる。リブニ氏はパレスチナ和平交渉について、イスラエルとパレスチナの2国家解決案に基づく交渉継続を主張しており、パレスチナ自治政府は「イスラエルの内政問題」(自治政府高官)としつつも、リブニ氏の当選を歓迎している。しかし、リブニ氏が連立工作に失敗すれば、来年初めに解散・総選挙が実施されることになる。世論調査によると、その場合は野党の右派リクードが優位に立つとの結果が出ている。
(2008.9.18 10:54/産経)
が、
その続報でも連立が難航との事で、リブニの所属する中道カディマは数党との連立を組まねば過半数に届かない。というのも、イスラエルの政治というのが結構特殊でもある様で、まず一院制の任期四年。そして議席数は120。ここに実に少数政党が乱立しているので、安定多数政権を望む事が難しくなる。実際、歴史的にイスラエルは一党が過半数を獲得した事はまだ無いという。
と各党の概要は大体こういう感じになっている。
確かに、この乱立ぶりと大まかな主張内容を見ていると、パレスチナとかアラブと言えば尚、もう何も決まらない様な気がして来る…
実際、各党がそれぞれの思惑で交差している様で、彼女は何だか「男の壁」の様なものも感じているそうだ。
しかし諦めてはいけない。是非頑張って欲しい。今のイスラエルにおいてその主張をするリーダーというのは大事で、何とかまとめて欲しいものだ。
取り敢えず労働党を確保して、リクードかシャスの協力という感じだろうか(リクードは足元をみている様だが)。そして年金者党辺りで安定多数に達する。
頑張れ!
追記:
9/26日に英ガーディアンによると、
オルメルトが今年5月に米国に要請したイラン核施設への爆撃を、ブッシュは拒否したらしい。
まあこんな状態でイラン戦争までやれるはずも無いが、これは良い事である。
イスラエルに新たな首相が産まれるとの事でどんな人なのかと思えば、何と女性らしい。いや、性別は別にどうでもよい所なのだが、やはり少々珍しいというか珍しかったので。何にせよイスラエルを良い方向へ導く人物であれば良いのだが、と願うものである。何しろ中東はもうずっと泥沼で、イランやシリアやパレスチナだレバノンだと先鋭的な対立や緊張状態が存在する。そして前から述べる通り、中東の混乱にはそのイスラエルや、サテライトする米国を中心としたキリスト圏の行いやエゴイズムにも大きく非があり、かといってイスラムにその非がないのかと言えばそうでもなく、千年の争いは延々と続きながらその何故すらが血に塗れ、戦う理由もただ憎しみや欲やエゴ、怒りに掻き消され、とにかく何人だろうが、その命が易々と失われていく。
歴史的な背景や他の面から、僅かながら、拙い思いを記した、その考えは今でも変わらない。
だから、やはりイスラエルも変わらねばならない所が多くある。そう思う。
今、世界の地勢的不安の極、その大きな一つである中東の安定は、イスラエルの変化にも大きく掛かっており、特に米軍、またイスラエル軍によるハイテク兵器での圧殺に、諜報工作ミックスの混乱誘発をストップせねば、文明や生存そのものの危機を感じるイスラム社会の激怒から発するテロリズムは決して止まない。
今その辺りが、まだ混乱は続いている様だがそれでもマシになってきた反面、怒りの炎はアフガンやパキスタン方面へ拡散している。
イスラエルはまず、(うちもそうだが)国内政治安定とパレスチナ和平である。
そして無益な中東紛争を止め、介入侵略する米軍を止め、
新たなる未来へ、世界多極自立安定においてまた必要とされる世界協調構造、また増加する人類そのものを養えるだけの資源技術にエネルギー技術開発、食料増産に、そういった無駄を省く成熟した政治体制を目指す、そういった新たなる壮大な夢を見ようと、伝えたい。
無駄に争い命を失うよりも、その為に全力を上げる世界は、きっと素晴らしい。そしてきっとやれる。
その未来へ進む為に必要とされる世界協調構造は、当面必ず必要であると思われる中東の仲介と、現実的な軍事的保護を用意し、お互いにその中東が平穏であれる様に見守らねばならない。
パレスチナとの和平、元々源流を同じくする宗教の、皆の聖地としてエルサレムも、誰もが巡礼出来る様にするべきだと思う。
パレスチナの独立を認める事は、必ずイスラエルの最大の安全保障になる。
そんな明るい未来は、きっと迎えられる。
連立組閣作業に手間取っている様だが、
このリブニ氏はそのパレスチナ和平、穏健路線を主張している。
是非とも頑張って欲しいものだ。
リブニ外相が勝利宣言 イスラエル与党党首選
【カイロ=村上大介】17日に投票されたイスラエル与党第一党、中道右派カディマの党首選で、地元メディアは出口調査をもとに、女性のツィピ・リブニ外相(50)が他の候補を抑えて勝利を確実にしたと伝えた。リブニ氏は同日夜(日本時間18日午前)、これを受けてテルアビブで勝利宣言し、辞意を表明しているオルメルト首相もリブニ氏に党首当選を祝う電話をした。地元テレビ局チャンネル2の出口調査によると、リブニ氏が48%を獲得、37%だったモファズ運輸相を大きく引き離した。他の2人の候補はともに7%程度だった。他のテレビ局の調査でもリブニ氏が47~49%を獲得したとの結果がでており、同氏は、当選に必要な40%を超えて当選を決める見通しとなった。正式な即日開票の結果は、18日未明にも発表される。
リブニ氏は当選を受けて、連立交渉に入る。しかし、連立与党のユダヤ教超正統派の宗教政党シャスのイシャイ党首は、パレスチナ和平交渉をめぐり、エルサレム問題で譲歩をしないようリブニ氏に要求、「われわれの条件を受け入れない限り連立には応じない」とさっそく脅しをかけており、第一党といっても29議席(国会定数120)のカディマを率いることになったリブニ氏にとって、連立交渉は最初の関門となる。リブニ氏はパレスチナ和平交渉について、イスラエルとパレスチナの2国家解決案に基づく交渉継続を主張しており、パレスチナ自治政府は「イスラエルの内政問題」(自治政府高官)としつつも、リブニ氏の当選を歓迎している。しかし、リブニ氏が連立工作に失敗すれば、来年初めに解散・総選挙が実施されることになる。世論調査によると、その場合は野党の右派リクードが優位に立つとの結果が出ている。
(2008.9.18 10:54/産経)
が、
その続報でも連立が難航との事で、リブニの所属する中道カディマは数党との連立を組まねば過半数に届かない。というのも、イスラエルの政治というのが結構特殊でもある様で、まず一院制の任期四年。そして議席数は120。ここに実に少数政党が乱立しているので、安定多数政権を望む事が難しくなる。実際、歴史的にイスラエルは一党が過半数を獲得した事はまだ無いという。
カディマ(中道)29、労働党(左派社民)19、リクード(世俗的右派)12、シャス(ユダヤ教政党)12、イスラエル我が家(同党はシオニズムでも最も激しいと言われる。ロシア移民ユダヤ発祥の党)11、国家統一・国家宗教党(シオニズム連合/ヨルダン川西岸撤退反対)9、年金者党(年金)7、、、
と各党の概要は大体こういう感じになっている。
確かに、この乱立ぶりと大まかな主張内容を見ていると、パレスチナとかアラブと言えば尚、もう何も決まらない様な気がして来る…
実際、各党がそれぞれの思惑で交差している様で、彼女は何だか「男の壁」の様なものも感じているそうだ。
しかし諦めてはいけない。是非頑張って欲しい。今のイスラエルにおいてその主張をするリーダーというのは大事で、何とかまとめて欲しいものだ。
取り敢えず労働党を確保して、リクードかシャスの協力という感じだろうか(リクードは足元をみている様だが)。そして年金者党辺りで安定多数に達する。
頑張れ!
追記:
9/26日に英ガーディアンによると、
オルメルトが今年5月に米国に要請したイラン核施設への爆撃を、ブッシュは拒否したらしい。
まあこんな状態でイラン戦争までやれるはずも無いが、これは良い事である。
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イスラエル、パレスチナ、シリア、ヨルダン、レバノン、イラン、イラク、アフガン、、、、パキスタン、インド、トルコ、タイ、チャイナ、インドネシア、ロシア、アフリカにまで、、、無論米国や欧州にまでも、、、、
ユダヤ(の人々)は太古に失った地を宗教的な口伝で民族の記憶に刻み続け、そこには確執を産んだ選民思想が生き続けてしまった。立場の逆転から迫害の苦難を乗り越えていく為には、それが励みになった事もあるかも知れない。しかし、それらが確執の根源的原因の一つである事に変わりはない。イスラムはどうなのか。そこに同じく排他排除的な宗教的思想がないか。何れもがダウンスパイラルな負の連鎖によりヒステリックな憎悪をほとばしらせているのではないか。こういった状況を見るにつけ、ユダヤ、キリスト、イスラムという源流を同じくする兄弟の様な宗教の、悲しき面が、憎悪に増幅される、一神教的な排他性が争いを何時までも終わらせない。
以前に思い巡らせてみた通りに、負の連鎖というものの発端を探れば幾らでも遡る事が可能である気がして、そこで誰かどこか一方のみに責任を押し付けるべきものでもないと、大変にだが引いて俯瞰して見ればそう思えてくる。そうするとそこで必要なのは、そのアナライズ、認識であり、相当無意味に思えもするこれが或る意味を為す事に気付く。どこか、誰か一方のみにその責任を押し付けるべきものでもないと。
その上で、現状を改善してゆくために、その負の連鎖を止める事を誰かが、皆が、考えていかなければならないのだ。そうでなければ、千年の争いは延々と続いていく。その悪意と恐怖と悲しみの坩堝においては、人の命が余りにも粗末に扱われ、時が経る度にその小さな命と夢は露と消えてゆく。あまりにも軽く、そして儚く。ユダヤ人でもアラブ人でも、何人でも。
太古に失った地へ、イスラエルは性急に入植を進め、同じくかの土地を聖地とするアラブは怒り、今度はまた逆にアラブ人が弾き出されるパレスチナ難民が発生し、そして攻撃し合い、互いの憎悪は深まり紛争は混迷を極めてゆく。アラブ諸国で囲まれたかの地において、小さなイスラエルという国はこの諸々の経緯と状態で常に攻撃対象と目されもし、当国が一番それを警戒して恐れている。優れた科学技術と、彼らが言う苦難の時期に世界で成功した一部のユダヤ勢力が各国でロビー活動を行いこれを懸命に、間違った方向でサポートしてしまう。アラブ諸国に囲まれたかの地で、イスラエルはアルマジロと言うよりハリネズミの様に鋭利に武装して、特にキリスト教勢力を(ずっと指摘してきた意味の)逆差別と併せて驚く程に操り、サテライトさせる。その最たるものが、また、米国である。
米国はそのアラブ諸国を、宗教的な観点や油という利権も併せて、自らのエゴとサテライトでこの地にのめり込んで、まるで重戦車の様に相当部分を無視して何もかもを薙ぎ倒してゆこうとする。物量と科学において敵うべくもないアラブは、ベトナム辺りから特に顕著になってくる対抗策としてゲリラ戦術の多用で対抗する。この恐ろしい千年の紛争は、常にお互いの生存権を掛けてしまったかの様な、完全なる潰し合いの構図へと進んでゆき、、、物量と科学で到底敵わない方のゲリラ戦術は、文明の存亡と捉える事で、あらゆるルールがその前提に無意味となってくる事で、おぞましい程に過激化してゆく。宗教、民族的なアジテートをもって、テロリズムに発展。もう、戦争と日常の垣根が壊されてしまったかのような、波及する憎悪と恐怖、怒り、悲しみである。こうなると、重戦車・米国の傲慢で高圧的な軍事至上のやり方では制圧不可能となってくる。中東の地は液状化を起こし泥沼となってゆく事で、重戦車は沈んでゆく。それどころかこのままでは、みんな沈んでゆく。
本末転倒
以前にも記したが、世に言うユダヤ陰謀論なるものは、私は幻想であると思う。イスラエル国、ユダヤ系民族全体でそんな事を行っているなどというものは。
各地域にいるユダヤ系の人々で、普通に暮らしている、皆と平和に暮らしたいと願っている人は確実に多く存在しているのであり、それは逆差別を利用した悪辣な利得行為、圧力行為を行う不埒な連中が存在して、そういった行いを続ける事によって多くが無用な疑いや被害を同じく被っている。
例えばだが、以前も触れたあのジョージ・ソロスという人も、明らかにこういった行為や過激なシオニズムに反対している人である。と私はそう思う。
何故この様な確執が産まれてくるかといえば、それはこれまで述べて来た通りである。
差別が産んだ逆差別が、再び差別を産む。繰り返す負の連鎖。
本当の自由って何だろう
人が生きる上で誰もが、互いに最低限侵されるべからざる尊厳。人権。
これが守られる大地に駆け、海をかき分け、空を望む人の、一時の夢の様な生。
ある無限の可能性に怖れ、喜びに打ち震える瞬間。
まるで自然、時に人がそう捉える神への畏怖と感謝の様に。
その尊厳が踏みにじられ、余りにも惨めに、その生すらもが毎日危うい状態の人々がこの世にいる。
豊かな国、平和な国、強い国、あんまり関係が無い国で、日々にあるその幸福を享受する事は罪じゃない。
楽しく、いや、普通に生きればいい。何も、生きる事に罪悪感を感じなくていい。
誰だって生きていいのだ。だから簡単に死ぬな。人を殺すな。
そして、
本当の自由を人類がその手に掴む為には、今そこにある、あそこにあるその尊厳の蹂躙を、闇を、見て見ぬ振りをしないことだ。
何をどう言い換えてみても、どっちだろうと、
誰かを踏み付け、その尊厳を踏みにじって叫んでいる自由や正義などまやかしのエゴである。
そう叫ぶもの、騙すもの、諦めてしまうもの、見て見ぬ振りをするもの
この世の闇に打ち勝つ為には、きっと自分の中に潜む闇に対峙して、
これにこそ克たなければならない。
その先にきっと、本物の自由がある。
多くの人々に降り注がれる光が、その闇の向こうに待っている
あまりに闇が大き過ぎても、
人にはこれを助ける知があり、色んな力があり、そしてその力を合わせるまた、人が居る。
その全てを司るのが、心である。
ユダヤ(の人々)は太古に失った地を宗教的な口伝で民族の記憶に刻み続け、そこには確執を産んだ選民思想が生き続けてしまった。立場の逆転から迫害の苦難を乗り越えていく為には、それが励みになった事もあるかも知れない。しかし、それらが確執の根源的原因の一つである事に変わりはない。イスラムはどうなのか。そこに同じく排他排除的な宗教的思想がないか。何れもがダウンスパイラルな負の連鎖によりヒステリックな憎悪をほとばしらせているのではないか。こういった状況を見るにつけ、ユダヤ、キリスト、イスラムという源流を同じくする兄弟の様な宗教の、悲しき面が、憎悪に増幅される、一神教的な排他性が争いを何時までも終わらせない。
以前に思い巡らせてみた通りに、負の連鎖というものの発端を探れば幾らでも遡る事が可能である気がして、そこで誰かどこか一方のみに責任を押し付けるべきものでもないと、大変にだが引いて俯瞰して見ればそう思えてくる。そうするとそこで必要なのは、そのアナライズ、認識であり、相当無意味に思えもするこれが或る意味を為す事に気付く。どこか、誰か一方のみにその責任を押し付けるべきものでもないと。
その上で、現状を改善してゆくために、その負の連鎖を止める事を誰かが、皆が、考えていかなければならないのだ。そうでなければ、千年の争いは延々と続いていく。その悪意と恐怖と悲しみの坩堝においては、人の命が余りにも粗末に扱われ、時が経る度にその小さな命と夢は露と消えてゆく。あまりにも軽く、そして儚く。ユダヤ人でもアラブ人でも、何人でも。
太古に失った地へ、イスラエルは性急に入植を進め、同じくかの土地を聖地とするアラブは怒り、今度はまた逆にアラブ人が弾き出されるパレスチナ難民が発生し、そして攻撃し合い、互いの憎悪は深まり紛争は混迷を極めてゆく。アラブ諸国で囲まれたかの地において、小さなイスラエルという国はこの諸々の経緯と状態で常に攻撃対象と目されもし、当国が一番それを警戒して恐れている。優れた科学技術と、彼らが言う苦難の時期に世界で成功した一部のユダヤ勢力が各国でロビー活動を行いこれを懸命に、間違った方向でサポートしてしまう。アラブ諸国に囲まれたかの地で、イスラエルはアルマジロと言うよりハリネズミの様に鋭利に武装して、特にキリスト教勢力を(ずっと指摘してきた意味の)逆差別と併せて驚く程に操り、サテライトさせる。その最たるものが、また、米国である。
米国はそのアラブ諸国を、宗教的な観点や油という利権も併せて、自らのエゴとサテライトでこの地にのめり込んで、まるで重戦車の様に相当部分を無視して何もかもを薙ぎ倒してゆこうとする。物量と科学において敵うべくもないアラブは、ベトナム辺りから特に顕著になってくる対抗策としてゲリラ戦術の多用で対抗する。この恐ろしい千年の紛争は、常にお互いの生存権を掛けてしまったかの様な、完全なる潰し合いの構図へと進んでゆき、、、物量と科学で到底敵わない方のゲリラ戦術は、文明の存亡と捉える事で、あらゆるルールがその前提に無意味となってくる事で、おぞましい程に過激化してゆく。宗教、民族的なアジテートをもって、テロリズムに発展。もう、戦争と日常の垣根が壊されてしまったかのような、波及する憎悪と恐怖、怒り、悲しみである。こうなると、重戦車・米国の傲慢で高圧的な軍事至上のやり方では制圧不可能となってくる。中東の地は液状化を起こし泥沼となってゆく事で、重戦車は沈んでゆく。それどころかこのままでは、みんな沈んでゆく。
本末転倒
以前にも記したが、世に言うユダヤ陰謀論なるものは、私は幻想であると思う。イスラエル国、ユダヤ系民族全体でそんな事を行っているなどというものは。
各地域にいるユダヤ系の人々で、普通に暮らしている、皆と平和に暮らしたいと願っている人は確実に多く存在しているのであり、それは逆差別を利用した悪辣な利得行為、圧力行為を行う不埒な連中が存在して、そういった行いを続ける事によって多くが無用な疑いや被害を同じく被っている。
例えばだが、以前も触れたあのジョージ・ソロスという人も、明らかにこういった行為や過激なシオニズムに反対している人である。と私はそう思う。
何故この様な確執が産まれてくるかといえば、それはこれまで述べて来た通りである。
差別が産んだ逆差別が、再び差別を産む。繰り返す負の連鎖。
本当の自由って何だろう
人が生きる上で誰もが、互いに最低限侵されるべからざる尊厳。人権。
これが守られる大地に駆け、海をかき分け、空を望む人の、一時の夢の様な生。
ある無限の可能性に怖れ、喜びに打ち震える瞬間。
まるで自然、時に人がそう捉える神への畏怖と感謝の様に。
その尊厳が踏みにじられ、余りにも惨めに、その生すらもが毎日危うい状態の人々がこの世にいる。
豊かな国、平和な国、強い国、あんまり関係が無い国で、日々にあるその幸福を享受する事は罪じゃない。
楽しく、いや、普通に生きればいい。何も、生きる事に罪悪感を感じなくていい。
誰だって生きていいのだ。だから簡単に死ぬな。人を殺すな。
そして、
本当の自由を人類がその手に掴む為には、今そこにある、あそこにあるその尊厳の蹂躙を、闇を、見て見ぬ振りをしないことだ。
何をどう言い換えてみても、どっちだろうと、
誰かを踏み付け、その尊厳を踏みにじって叫んでいる自由や正義などまやかしのエゴである。
そう叫ぶもの、騙すもの、諦めてしまうもの、見て見ぬ振りをするもの
この世の闇に打ち勝つ為には、きっと自分の中に潜む闇に対峙して、
これにこそ克たなければならない。
その先にきっと、本物の自由がある。
多くの人々に降り注がれる光が、その闇の向こうに待っている
あまりに闇が大き過ぎても、
人にはこれを助ける知があり、色んな力があり、そしてその力を合わせるまた、人が居る。
その全てを司るのが、心である。